デスクトップ向けIntel第11世代Core iシリーズ
『RocketLake-S』
マニアックな話は抜きにして
とりあえずオススメ度的にはどうなの?
皆様こんにちは、パソコン大好きがちゃこです。
Intel第11世代Core iシリーズのデスクトップ向けCPUであるRocketLake-Sですが、
事前情報が結構出てたので読み漁ってきました。
で、初心者の方は詳細データがどうとかわけわかんないと思うんです。
というわけで今回の記事は
『RocketLakeってどうなの?ていうか〇〇Lakeって何なの?特徴とかオススメ度は?』
と題しまして、マニアックな話は無しにわかりやすく順を追って話をしていこうと思います。
よもやま話みたいなものなので、ドリンク片手に片手間で「ほ~ん」と思いながら読んでいただければと思います。
なお、この記事にはベンチスコアがどうとか難しい話は一切出さず豆知識多めなので、
youtube等で『RocketLake-Sはどうなのか!?』みたいな動画があふれかえった時に
「何言ってんのか分かんねぇ…」
となりたくない初心者の方にもとっかかりやすい内容になっているかと思います。
取り急ぎ結論から言うと、
『私ならRocketLakeは見送って次の12世代のAlderLakeまで待つかなぁ』
という印象です。
では、
レディゴッ!
目次
〇〇Lakeとは何ぞや?
まず、このブログは初心者の方が結構読んでくれてるみたいなので、
前知識として『〇〇Lakeとはなんぞや?』について超シンプルに解説します。親切設計ブログへようこそ!
CPUは、CPU内部の設計(マイクロアーキテクチャ)ごとに名前(〇〇Lake)が付けられてるんですが、
これがわけわかんないんだと思います。
分かりやすくする為にまずは、
CPUには『第〇〇世代』という呼び方以外に世代ごとに名前がある。
と思ってください。
- 第7世代Core iシリーズの名前は『Kaby Lake』
みたいな感じです。
次に、
同じ世代のCPUでもデスクトップPC向けとノートPC向けで名前が違う。
と思ってください。
- 第11世代デスクトップPC向け『RocketLake-S』ノートPC向け『TigerLake』
- 第10世代デスクトップ『Comet Lake』ノート『Ice Lake』
- 第9世代デスクトップ『Cannon Lake』ノート『Coffe Lake-Refresh』
みたいな感じです。
ここまでOKですか?
で、最初に話した設計の話に戻します。
CPUの設計は世代毎に変わる事が多いんですが、
第11世代デスクトップCPUには、
- 第11世代で新たに登場した『RocketLake』の設計で作られているCPU(RocketLake-S)
- ひとつ前の第10世代の『Comet Lake』をベースに作られたCPU(CometLake-Refresh)
の2種類があります。
なので、
第11世代のCPUだからと言って全部RocketLakeではないんですよ。
つまり、『〇〇Lakeというのは世代の名前ではなく設計の名前なんですよー』という話ですね。
RocketLake-Sとは何?
前項と重複する所が多くなりますが、RocketLake-Sとは、Intel第11世代Core iシリーズのデスクトップ向けCPUという事になるんですが、
- 第11世代のCore i5以上=RocketLake-S
- 第11世代のCore i3以下=CometLake-Refresh
というラインナップになります。
要は、Core i5以上のミドル~ハイエンドはRocketLake-Sだけど、
Core i3以下のローエンドはRocketLake-Sではないという事になります。
あ、あと、「-S」はデスクトップ向け、「-U」はモバイル向けになります。
RocketLake-Sの特徴
前知識については大丈夫でしょうか?
ここからは本題であるRocketlake-Sについて触れていきます。
Rocket Lake-Sの性能
Rocket Lake-Sの性能としては、
- ソケット:LGA1200
- メモリ:DDR4
- PCIe:4.0
- プロセスルール:14nm(限りなく10nmに近い進化した14nmらしい)
- 内蔵GPU:Xe
の5点が重要な所かなと思います。
RocketLakeで新たにPCIe4.0を導入した事で、グラフィックボードやNVMeSSDの性能をフルに発揮出来ます。
特に、SSDに関してはPCIe3.0では性能をフルに発揮できないNVMeSSDが散見されるようになったため、より素早い処理を求める方にとってはPCIe4.0によって速度が向上するのは嬉しい事かと思います。
また、Intelの次世代内臓GPU『Xe』は今までのIntel内臓GPUとは全く違い、これまでの『UHD』と比較して3倍くらい性能が向上しているようです。
そういわれてもようわからんと言う人の為にRocketLake-Sの性能を2行にまとめると、
- 格段に性能が良くなったのは内臓GPU『Xe』とPCIe4.0
- 第10世代とソケット形状やメモリ形式が同じなのでパーツの流用が出来る
という感じかなと思います。
これをどう取るかは下の方に書いてある『RocketLake-Sのオススメ度』で個人的主観をモリモリに混ぜて話していきます。
RocketLake-Sはいつ発売?
どうやら2021年の3月後半くらいに発売されるらしいです。
情報のソースはMSIが海外フォーラムでマザーボードのBIOS対応の話の中でそんな事を言ってたそうです。
第10世代が2020年4月末に発売されたばかりで『もう11世代か!』『Ryzenに煽らて焦っとんちゃうか!?』と思うかもしれませんが、Intel CPUのこれまでの発売日を見ても9カ月~14か月に1度の頻度で新製品を発表しているので、第11世代の3月末が特別早いわけではないです。
Rocket Lake-Sのラインナップ
第11世代Core iシリーズのRocket Lake-Sはi5~i9となり、第11世代のi3以下(celeron&Pentium含む)はといえば、第10世代のComet LakeをベースにしたComet Lake-s Refreshを使用して作られるそうです。
Rocketlake-Sを含めた第11世代ラインナップ全体の一覧は、
こちらのサイトの黄色い表に詳しく書いてあるので確認してみて下さい。
英語のページに飛びますが、英語が読めなくても表はわかりやすいので安心してください。
手抜きじゃないからね?パソコン関係にこういう便利なサイトがありますよっていう紹介も兼ねての事ですからね?長々かいてもしょうがないからね?
RocketLake-Sのオススメ度~個人的主観モリモリ~
さて、個人的主観をモリモリに入れてRocketLakeの前評判について感想を申し上げますと、
- ミドルエンド以上ならグラボを積むから『Xe』の重要性は低いのでは
- AlderLakeで10nmとDDR5になるしRocketLake-Sは見送っていいのでは
- 2022年までにRyzenの『Zen4』が出るので2021年3月末にRocketLake-Sで組むのは悪手では
- 急いでないなら急成長が期待される第12世代『AlderLake』まで待つ
- 何ならその次の『MeteorLake』まで待つまである
- 第10世代からの引っ越しで性能を向上させたい方はRocketLakeは良いと思う
といった感じです。発売前なので一概には言えませんけどね?
まずGPUについてですが、RocketLake-Sのラインナップはi5以上のミドルエンドからハイエンドになるわけですが、そのクラスのパソコン用途はゲーミングや動画編集とかになるので、グラボは積むと思うんです。
なので、内臓GPUの性能が向上したとて恩恵は薄いのではないかと思うんです。
プロセスルールの14nmについてですが、Intelの10nmはAMDの7nmに匹敵すると言われていますが、今回は限りなく10nmに近い14nmなので、結局14nmなわけで。
じゃあ10nmになるAlderLakeまで待った方が良いかな~なんて思うんです。
メモリに関しても、RocketLakeがDDR4に対して、AlderLakeがDDR5に対応するらしいので、
やっぱりAlderLakeまでは待った方が良いかな~なんて思うんですよ。
AMD Ryzenの成長ップリを見ても成長速度はまだ衰えておらず2022年までに5nmのZen4を投入するらしいので、スペック微向上のRocketLake-Sを急いで買うのは結構もったいないのではないかなぁと思ったりします。
Zen4とAlderLakeを見比べる意味でも、RocketLake-Sは見送るかなぁといった感じです。
なんならAlderLakeの次の『第13世代Core iのMeteorLake』では7nm、DDR5、PCIe5.0と盛りだくさんで、これまでのIntelの成長速度より格段に性能が向上するらしいという噂もあるので、第12世代と第13世代でIntelの急成長が期待されるのではないかと思ってるんです。
メインPCはMereorLakeまで待つのもありかな!とか思ってます。
周辺パーツ価格とライバルAMD性能のバランスを見てという感じですけどね。
じゃあRocketLake-Sは全然ダメなのか?と言われればそうでは無くて、第10世代のLGA1200で組んだ人にとっては多くのパーツを流用出来るので、今あるパーツを利用して安価に性能を向上させる意味ではRocketLake-Sはオススメかと思います。
第12世代と第13世代ではLGA1700とDDR5になっちゃいますからね。
こんな事書いてますけど、RocketLake-Sが発売された後に実際の性能を見て、
RocketLake-Sすっっっごい!
とか思う可能性もあるので、発売前に私が思うのはこんな感じッスという所を書かせてもらいました。
なので、がちゃこがなんか言ってるww程度に思っていただければと思います。
以上になります。
分かりにくい所や間違ってる所があればご指摘いただけるとありがたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント
11世代のデスクトップはよほどのインテルファンでなければ見送るのが懸命で、12世代も様子見、13世代が無難でしょう。11世代はTigerLake-Sを持ってくればよかったのに思います。ちなみに、Sはデスクトップなので、ノートはTigerLakeですね。
Rocket Lake-S(Cypress Cove)はキャッシュ構造から実質Xeがついたアイスレイク(Sunny Cove)の14nm版であること、またav1デコードを持つXeは非力なi3以下にほしかった。
Rocket Lakeにはnetburst末期のバーゲンセールや意外な活躍は期待していますがww
AlderLakeの時はDDR5はまだ高嶺の花なので、DDR4/5両対応なのかもしれません。個人的にDDR5は速度よりも容量倍増を期待してます。
同感で、内蔵GPUってミドル以下にこそ必要だと思います。
ゲームするならグラボ挿しますし、そこまで内臓GPU重視しないですからねぇ。
確かに12世代発売後の値下がりは期待できそうですね!勉強になりますw
12世代13世代の時に、マイニング熱とか生産力が戻って買い時が来てることを期待したいです。
年末くらいにはマイニングのハッシュレートが飽和して儲からない様になってればなあと思ってます!
メモリは速度上げるより容量あげた方がコスパいいですもんね
DDR4の値下がりはもうちょい先かもですが、安くなって欲しいなぁ
-S修正します!ご指摘ありがとうございます!
>Intelの10nmはAMDの7nmに匹敵すると言われていますが
どの辺りが匹敵するんでしょうか
名無しさんコメントありがとうございます!
ふわっとした知識で解答します!
超簡単に言うと、
AMDよりIntelのが細かくCPU(半導体)を作っているのでAMDの7nmとIntelの10nmは同等
といった感じです。
ちょっと深掘りすると、
まず7nmとか10nmっていうのはCPU(半導体)内の配線の太さの事でこれをプロセスルールっていいます。
で、プロセスルールが14nm→10nm→7nm→5nmと細かくなればなるほど小さいトランジスタが作れるので小さい面積に多く置けます。
トランジスタが小さいほど省電力で多いほど高性能なので
プロセスルールは10nmより7nmの方が優れてるわけです。
じゃあIntelの10nmよりAMDの7nmのがすごいじゃんってなると思いますがここから本題です。
プロセスルールというのは線の太さであって密度ではないんですね。
AMDが製造を委託しているTSMCは配線密度66nm*42nmの事をプロセスルール10nmって呼びます
TSMCの7nmは57nm*40nm
一方、Intelの10nmは54nm*44nmです。
Intelの10nmはTSMC(AMD)の7nmくらい細かく密に作ってあるから性能が匹敵します
という感じです。
目安として
Intelの14nm=AMDの10nm、
Intelの10nm=AMDの7nm、
Intelの7nm=AMDの5nm
みたいに、Intelは他社のプロセスルールの1段階上の細かさを持ってるというイメージでいいと思います。
要は、各社で基準が違うので、プロセスルールは別の会社の製品を公平に比べられる数字じゃ無いという事ですね。
もっと言えばプロセスルール〇nmはマーケティング素材の領域であるとも言えるかなって思います。
ただ、3月に発売されるであろう第11世代のrocketlake-sは14nmらしいので、現状Intelが開発競争で出遅れているのは事実かと。
IntelもTSMCに委託するとかチラホラ聞きますのでどうなるかなとは思ってます。
半導体についてはあまり詳しくないですが大筋としては合ってるかと。
間違ってたらDenebさんが私を罵った後で詳しく解説してくれると思います。
まもなくでる11世代のデスクトップの14nmプロセスは優秀ですね。上位モデルはかつてのペンDを思い出す感じですが。ある意味、他社の7nmに匹敵するといえるのかも。
隠れた特長としてインテルは低負荷のアイドル時の消費電力はとても優秀です。6コア以下は扱いやすいので。