SDカードの転送速度って
実速度はどの位なの?
カードの規格によって全然違うよ!
皆様こんにちは、仕事のスピードにはちょっと自信があるがちゃこです。
先日、
SDカードって規格や種類がいっぱいあってわけわかんないよね
という記事を書きました。
上の記事は、SDカードに書いてある情報を読めるようにする記事なんですが、
我々消費者側が気になるのって結局SDカードの実際の転送速度だと思うんですよ。
遅かったら嫌だし速かったら嬉しいじゃないですか?
なので今回の記事では、
『色んな種類のSDカードの転送速度を実測値で比較』
と題しまして
- 測定に使用する物たち
- UHS-IのSDカードの転送速度
- UHS-I DDR200モード対応SDカードの転送速度
- UHS-IIのSDカードの転送速度
- 各SDカードの転送速度測定結果まとめ
- 測定結果一覧から見る考察
- 番外編:SDカードで色々試す
- UHS-IIは80℃を超える
等々を、ズラララッと紹介していきます。
結論から言えば、
UHS-IのDDR200モードは充分速くて良コスパでオススメだけど、
UHS-IIは超速いから投資する価値はある。
です。
使用するカードやカードリーダーの情報も記載しますので、参考にしてみてください。
では、
レディゴッ!
目次
今回使用するSDカードとカードリーダー
SDカード
※読込速度=SDカードからPC等にファイルを移動させる速度 例:動画をPCに移動
※書込速度=PCやカメラ等からSDカードにファイルを保存させる速度 例:撮影した動画をカードに保存
SANDISKのUHS-I規格(104MB/s)を突破する技術はSANDISKの独自技術と表現しておりDDR200モードとは言っていませんが、効果は同じなのでこの記事ではDDR200対応とします。
SDカードの性能規格についてはこちらの記事で詳しく紹介していますのでわからない単語があれば調べてみてください。
microSD→SDアダプター
microSD→SDアダプターは付属の物を使用します。
カードリーダー
PC側のUSB3.0がType-Aしか空いていないので、カードリーダーにはUGREENのUSB3.0のType-C→Type-A変換を付けてます。
セールで安くなってて現在品切れです。
あと商品名なんとかせぇ。
カードリーダー選びで失敗しないコツ
UHS-IIとUHS-I DDR200モード両対応のカードリーダーを選ぶコツは、『SDカードリーダー SD4.0』と検索し、レビューを確認してDDR200に対応していますという文があるかを見てから購入すれば、はずれを引く可能性を限りなく低く出来ます。
測定方法
フロントパネルのUSB3.0ポートにカードリーダーを挿して各SDカードを入れ替えて下記2パターンを計測。
CrystalDiskMark:
有名なストレージの転送速度計測ソフト
HD TunePro:
実際の運用に近しい条件で計測できる転送速度計測ソフト
UHS-IのSDカードの転送速度
CrystalDiskMark
HD Tune Pro
UHS-I DDR200モード対応SDカードの転送速度
SANDISK Extreme Pro
SDSQXCZ-256G-GN6MA
CrystalDiskMark
HD Tune Pro
UHS-IIのSDカードの転送速度
PROGRADE R250
PGMSD128GBPJP
CrystalDiskMark
HD Tune Pro
各SDカードの転送速度測定結果まとめ
公式値
CrystalDiskMark
HD Tune Pro
測定結果一覧と考察
UHS class | UHS-I | UHS-I (DDR200) | UHS-II |
メーカー | CRYSTAL MEMORY | SANDISK | PROGRADE |
CrystalDiskMark読込 | 96MB/s | 182MB/s | 275MB/s |
CrystalDiskMark書込 | 59MB/s | 102MB/s | 102MB/s |
HD Tune Pro読込 | 94MB/s | 178MB/s | 265MB/s |
HD Tune Pro書込 | 65MB/s | 101MB/s | 101MB/s |
読込速度実測値:平均 | 95MB/s | 180MB/s | 270MB/s |
書込速度実測値:平均 | 62MB/s | 101.5MB/s | 101.5MB/s |
読込速度公式値 | 80MB/s | 170MB/s | 250MB/s |
書込速度公式値 | 25MB/s | 90MB/s | 130MB/s |
読込:実測値と公式値の剥離 | +15MB/s | +10MB/s | +20MB/s |
書込:実測値と公式値の剥離 | +37MB/s | +11.5MB/s | -28.5MB/s |
UHS-Iは動画ファイルの移動用にはちょっとキツい
CRYSTAL MEMORYのUHS-Iカードは、UHS-I規格の中では速い方だと思います。
公称値を大きく上回り良心的でもあります。
しかし、UHS-I規格の上限が104MB/sですので、アクションカメラやミラーレス一眼などで撮影した4GBを超える大きな動画ファイルの移動で使用するにはちょっと遅いと思います。
決してCRYSTAL MEMORYが悪いと言っているのではなく、大ファイルの移動で使う用途にはUHS-I規格はちょっときついのではないかという話です。
待てる人向け。
UHS-I DDR200モード対応カードはコスパ最強
SANDISKのUHS-I DDR200は公称値でも速いのに、実測値では読み込み180MB/s書き込み101MB/sと更に速くなっており、動画ファイルの移動等にも十分耐えうる性能を持っているように思います。(SANDISKすごい)
価格もUHS-IIより安く対応リーダーも豊富で安価ですので、非常にコスパが高くカメラ用途にかなりオススメです。
UHS-IIはやっぱり速い
PROGRADEの読み込み速度は非常に速く、さすがUHS-II、高いだけあるといったところ。
大きな動画ファイルをPCに移動させる際もUHS-I DDR200の約1.5倍の速度で完了します。
DDR200の速度に不満があるなら、UHS-IIに投資する価値は十分あります。
しかし書き込み速度が公式値から大きく剥離しています。
これはAmazonにベンチ結果を載せている方のレビューを見るに、外れ品の可能性もあるそう。
もしそうならガッカリですが、一度問い合わせをしてみます。
カメラで使用する際の注意点としては、カメラ側がUHS-IIに対応していないとUHS-Iで動作するので、例え公称値のスピードが出たとて書き込み速度は活かしきれません。
とはいっても、カメラで使用する際に重要になるのは最低保証速度です。
今回検証した最大書込み速度は、例えばPCからSDカードにデータを移動したりする時に効果を発揮する速度になります。
後述しますがUHS-Iで動作させたとしても最大書込み速度は104MB/s出ます。
考察まとめ:自分に合ったSDカードの選び方・目安
まとめると、
- UHS-I DDR200対応カードはカメラ用途に耐えうる性能でコスパも高い
- UHS-IIは高いけどすっごい速い、DDR200で満足出来なかったらこっち
- UHS-Iはちょっとしたファイル移動用途の性能、待てる人向け
みたいな感じです。
UHS-I DDR200対応カードでも充分速度が出るので、UHS-IIのSDカードはDDR200で満足できない方に向いています。
カメラで使う最初のSDカードとしては、DDR200モードに対応したUHS-Iがイチオシ。
番外編:SDカードで色々試す
以下からは疑問に思うであろうことを予測して色んなパターンを試してみます。
HD TuneProが完走を諦めがちなので、ここからはCrystalDiskMarkのみの結果を掲載していきます。
上の測定値を見てもらうと分かるように、測定結果の剥離もそんなにないですしね。
SDカードはアダプターの有無で速度は変わる?
- 速度は変わらない
ご覧の様に変わらないですね。
UHS-IIのカードをUHS-Iのアダプターに挿したり選定を間違えなければ速度が落ちる事は無いっぽいです。
なので、microSDカードの挿し込み口が無いリーダーを使っていても、アダプターをかませて使えるように出来るなら問題ないという話になります。
UHS-IのカードをUHS-IIのアダプターに挿すとどうなるのか?
- 普通に使える
- 速度も変わらない
UHS-IIの端子の形状はUHS-Iの形状を踏襲している為互換があり普通に使えます。
また、転送速度もほとんど変わりません。
UHS-IIのカードをUHS-Iのリーダーに挿した時の転送速度
- UHS-I規格の上限付近の速度が出る
- DDR200モードは適用されない
UHS-IIのカードをUHS-Iアダプターに挿すとUHS-Iの速度しか出ません。
端子の形状が違い接点の数が減る為当然といえば当然です。
ただ、DDR200モードが適用されない所を見るに、DDR200モードというのはUHS-IのSDカードがUHS-I規格上限104MB/s突破専用の機能であり工夫なのだろうと思います。
UHS-IIにDDR200機能が搭載されたSDカードがあるのかはわかりません。
SDカードの使用時の温度
使用率100%を20分間、ベンチソフトで負荷をかけた時の温度です。
UHS-I DDR200モード
UHS-II
速度検証ついでにサーモグラフィで温度も測定してみました。
UHS-IIの80℃超えはびっくりしました。
PCIe3.0のNVMeSSDでもここまでならなかったのでびっくりしました。
触ったら結構熱かったです。
カードリーダー本体はどちらも40℃以下なので、アルミ製繁体がうまく放熱してくれてるんだと思います。
まとめると、
- UHS-IIはめっちゃ速いけどめっちゃ熱い
- UHS-I DDR200モードはそこそこ速く温度もそこそこ
- どちらも熱による性能低下は見られなかった
です。
以上になります。
少しでもSDカード選びの参考になってくれればとても嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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